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世界は非暴力直接行動のモードへ [社会]

1401577.gif2015.9.12追記:末尾に「道徳的柔術」についての最近の文献から引用.
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辺野古の「海上座り込み」による基地建設阻止,上関の漁民やカヤック隊の海上封鎖による原発阻止,原発再稼働阻止の7.11佐賀県庁行動(→TV報道),そして現在の「ウオール街占拠」と,民衆運動の世界は非暴力直接行動のモードに入ったようです.
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そこで,この運動形態についての,おそらく唯一の日本語文献をご紹介します.マイケル・ランドル著「市民的抵抗」(新教出版,2003年)です.直接行動の意義,効果,そして危険性についても,包括的に分析,論じられています.(1401577.gifこの本については,以前の記事「民主主義を補完するものとしての直接行動」で詳しく書いています.)

その中から,さわりの部分をご紹介します.

エンパワーメントと「道徳的柔術」

市民的抵抗は・・・エンパワーメントに関わりがある.市民的抵抗自体が,民主的過程に重要な局面を付け加えることができる.それにもかかわらず,民主主義のもとにおいてさえ,市民的不服従やほかの形態の介入的非暴力行動は,国家の内外いずれであれ,個人や集団に対する基本的人権の否定と侵略戦争やジェノサイド戦争の準備を前もって阻止するために時として正当かつ必要なものでありうる.

市民的抵抗は,世界のどの地域においても,人々にその日々の生活に影響を及ぼす問題に直接介入する手立てを提供する.それは,闘争がその目的を遂げた場合,明らかに民衆に自信を持たせる.しかし,たとえ成功しなくとも,また部分的にしか成功しない場合でも,集団行動をとる集団内に発生する団結した力は個人や集団の自信と自尊心とを増進し,草の根レベルでの民主的参加の新たな可能性を開くことができる.こうしてそれは,無気力やしばしばそれと取り違えられる無力感を矯正する手段として機能する.また,とりわけ比較的旧くに確立された民主政の場合,この二つ(無気力と無力感)はおそらくほかのどんなことにも増して市民的自由や政治への真の参加への重大な脅威を表しているだろう.(p.234,最終ページ)
・・・・

柔術では,防衛者が攻撃者の力を利用して彼または彼女を身体的にバランスを崩させるのとまったく同じように,非暴力抵抗者は,彼または彼女の反応が予期できないために道徳的なバランスを崩すことによって相手を投げる.攻撃者は,暴力による反撃か,少なくとも恐怖や怒りをあらわにさせることを期待しているが,そのいずれでもなく,代わりに決然として道を譲るか,引き返すという態度に出合い,彼(または彼女)は驚くとともに,困惑する.「被害者の非暴力と善意は,物理的柔術をする人の場合における物理的抵抗の欠如と同様に作用し,攻撃者に道徳的バランスを失わせしめることになる.」(p.124)
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1401577.gif2015.9.12追記:最近創刊された“JOURNAL OF RESISTANCE STUDIES”から,道徳的柔術(moral jujitsu)に関する一節を紹介します.(Jason Macleodの論文,78ページ)
In many struggles, disciplined nonviolent resistance in the face of violence from opponents has often been the trigger that has generated greater support for movement goals. Richard Gregg (1960) referred to this dynamic as moral jujitsu, named after a martial art that uses the energy and momentum of one’s opponent to throw them off balance. Gene Sharp in his classic three part series 'The Politics of Nonviolent Action' (1973) renamed the dynamic, political jujitsu. Brian Martin (2007) picks up where Sharp left off. Through systematic, comparative, and grounded research he analyses how perpetrators use a variety of tactics to reduce outrage over their actions. By countering these tactics, activists can sometimes generate more attention on the original injustice and more support for movement goals than if the opponent had not used repressive tactics at all. Martin describes the dynamic as backfire.

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