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日本軍「慰安婦」問題,受容困難の理由 [社会]

104569080.jpg「日本の科学者」8月号の金富子(きむ・ぷじゃ)氏の論文末尾に興味深い文章があったので,「おわりに」の部分を全部引用します.(その一部は『WEBRONZA』からの引用)受容困難性のいわば「政治心理学」.応援のクリック歓迎
本体部分ではこの問題での「日韓合意」への批判に多くが割かれています.論文タイトルは「日本軍『慰安婦』問題の現在ー『性奴隷』隠蔽という欲望」です.
-----引用-----
おわりに
 このように日本の政界,メディア,一部学者と,国連などの国際社会では,「慰安婦」問題への認識に大きなギャップがある.とくに「性奴隷」に関して顕著である.
 「日本の歴史家を支持する声明」(2015年5月)署名で中心的役割を果たしたジョルダン・サンドは,その理由に関して,第一に,「国家の戦争責任が問われるときに『日本が貶められている』と感じて,あたかも自分自身が攻撃されているかのように反撃する」ことにみられる国家の責任と個人の責任の折り合いをつけられない感情的ナショナリズムの台頭,第二にジェンダーと性に関わる問題であることをあげている[8].とくに男性は「性的奴隷制」を口にしにくいが,サンドは,その理由を次のように分析した.

 「『慰安婦』問題には,規模を大きくしたレイプ訴訟のような性質がある.この構図のなかで,通常圧倒的な力を持つ男性が,その行為を恥じるべきものとして公のまえにさらけ出される.性暴力についての社会的・法的規範は,第2次世界大戦以来著しく進歩してきたのである./にもかかわらず,多くの男性にとっては,性暴力は依然として犯罪の深刻さを理解しにくい,また自分の男性としてのプライドに触れるものとして,特殊な感情で受け取られる.この感情がナショナリズムの感情と融合すると強い自己防衛的反応を引き起こす

圧倒的に男性が多い日本の指導者たちが示す「慰安婦」問題,とくに性奴隷への強烈な拒否反応は,国家と自己を一体化した感情的ナショナリズム,それと結びついた男性目線のジェンダー的な自己防衛的反応だというのである.
 換言すれば,現在の日本が,依然として男性中心社会であることの現れなのである.
 しかし「慰安婦」問題で責任が関われているのは国家であり,個人ではない.国家代表が事実を認定し,被害者に謝罪・補償し,歴史教育で記憶を継承することを表明・実行すれば解決できる.
 また「性奴隷」とは,慰安所での「慰安婦」の被害実態を表す概念用語であり,日本を攻撃する政治的主張ではまったくない.
 事実認定と解決方法に関して,感情的ナショナリズムを越えた,女性目線で,被害者中心のアプローチが求められている.

[8]ジョルダン・サンド「歴史認識のギャップをどう縮めるか(上)」『WEBRONZA』2015年8月14日.
---引用終わり---
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