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市民グループでの意思決定 [社会]

市民グループでの意思決定の方法について,参考になるかもしれない文書を「再発見」したので記録しておきます.イギリスの核廃絶運動グループで,非暴力直接行動にもコミットする「トライデント・プラウシェアズ」 (注)のハンドブック日本語版です.2章26ページから「合意による意思決定」「合意による意思決定を使うべきでない場合」「拒否/妨害の代替手段」という項目があります.(2章pdf
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以下,その部分のテキスト版です.(関連項目:非暴力の指針

2.6.3 合意による意思決定
 意思決定は重要であり、各グループが合意の上で活動することが望ましい。投票による意思決定は少数派に不満と敗北感が残る:妥協案は誰の意見も通らないということなので全員に不満が残る。一方、合意による意思決定は各自の最善の考えを組み入れてそれぞれの構想の統合を促すはずである。
 合意は受け身や支配的態度によって簡単に損なわれるので、合意の形を取るならば、参加者全員が合意に向けて心を尽すべきである。意見を明確化してまとめ上げ、合意の範囲を探るためには、強力に、だが中立の立場でまとめていくことが必要である。合意による意思決定は、迅速なまたは効率の良い意思決定方法ではない。非常に時間がかかるし、人数が多くなればなる程非効率的になる。したがって、どのような場合にも適する方法というわけではない。アフィニティ・グループは、迅速に処理しなければならない決定の場合には別の方法を採用することについて、同意を得ておく必要がある。
 合意による決定は、全員がそれをグループとメンバーにとって正しいことであると、進んで認める場合にのみ実施される。たった一人でも決定を妨げることができるが、それが最終的にはより良い決定へと導いてくれることもある。この「拒否権」は控えめに責任をもって使うように注意すべきであり、不賛成の場合は常に代替案を出すことが望ましい。グループの個々のメンバーがプラウシェアズ活動に関係する責任を取り、危険を冒すことになる場合には、合意による意思決定が特に重要である。自分達を数年間刑務所に閉じ込めることになるかもしれないような議案に対して、誰一人投票で負けることがあってはならない。たとえ長時間を要しても、グループの全員が100%気持ちよく受け入れられる決定でなければならない。一度決定されたら、全員がそれを支持しなければならない。
 「ゴー・ラウンド」と「トーキング・スティックス」(本章2.6.4)は、合意による意思決定を補助するツールである。全員が合意の内容をはっきりと理解できるように決定や提案を、明確に簡単な言葉で述べることが不可欠である。複雑な決定は、より単純で扱いやすい決定に分解すれば相違点や賛同できない点が分かりやすくなる。
 大規模なミーティングでは、合意による決定をするために「フィッシュボウル」というテクニックを使うことがある。各アフィ二ティ・グループの代表は、後方にグループのメンバーを従えて円形に座る。議論は代表者のみで行われるが、全員がそれを聴いている。必要ならばすべてのアフィ二ティ・グループがそれぞれの代表を呼び戻して議論し、決定してから代表が再び輪に戻る。代表者グループによる話し合いも、アフィ二ティ・グループ同様合意によって進められる。かなり大きなグループの場合はいくつかのフィッシュボウルを設置することもできる。

アフィニティ・グループ内で合意によって決定される議題には次のようなものがある。
・ どのような核兵器廃絶活動をどのように行うのか?
・ 各自の役割は?誰がアフィニティ・グループの代表になるのか?
・ グループの名称、グループとしてのコミットメント(本章2.6.6)は?
・ いつ、どのようにフォローアップ・アクションをするのか?

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合意による意思決定を使うべきではない場合
グループ意識が存在しない時
グループとしての思考プロセスはグループが十分にまとまっていて共有する姿勢と認識を生み出せる状態でなければ効率良く進まない。グループ内に深い分裂があったり、メンバーがグループとしての絆より個人の欲求に重点を置くような場合、合意を行使しようとしても、失敗に終わってしまう。

良い選択肢がない場合
合意のプロセスはグループが問題の最良の解決策をみつける手助けとなるものであるが、最悪の選択肢から二者択一で選ぶのは有効な方法ではない。最悪の選択にメンバーが同意するはずがない。もし、グループが銃で撃たれるか、首を吊るかの選択を迫られたら、コインを投げることだ。
グループが決定に行き詰まったら、しばし立ち止り、このように問いかけてから、よく考えよう。
・耐えがたい状況にあるから立ち往生しているのか?
・選択というのは幻想であって現実では  ないのか?
・この茶番劇に参加しないことが私たちが最も権限を示せる行為かもしれないのではないか?

緊急事態
緊急の場合、迅速で即座の行動が必要な時、一時的にリーダーを指名することが最も賢明な行動方針といえる。

問題がとるに足らない時
ランチの時間を40分にするか1時間にするかを合意によって決めるために、30分も費やしているグループを知っている。合意は思考のプロセスであるということを念頭に置いておくこと。何も考える必要のない時にはコインを投げて決めるのが良い

十分な情報がない時
丘を歩いていて道に迷って誰も帰り道がわからない時、帰り道を合意によって見つけることはできない。偵察をだして、このように問いかける。
この問題を解決するのに必要な情報を私たちは持っているか?
その情報を獲得できるのか?

   スターホークの真実さもなくば挑戦 より
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拒否/妨害の代替手段
十分に議論が尽くされまとめられた提案を拒否したり、妨害したりするのは重大な行為である。つまらない好みや利己的な衝動に基づくのではなく、倫理、事実、しかるべき結果、的を得た強い感情に起因する道義的論拠に基づいてよく考えてから行うべきである。意思決定プロセスが何度も繰り返され、さまざまな意見が取り入れられ、修正が加えられても依然として提案されたことに賛同できないなら、グループのプロセスを停滞させない反対の仕方を考慮するのが良いだろう。
・ サポートしない。これが必要だと私は思わないが一緒に行動する。
・ 保留(希望すれば議事録に記録される)。これは間違っていると思うけれど我慢できる。
・ 傍観する。私にはできないが他の人がそうすることを止めはしない。
・ グループから抜ける。
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(注) トライデント・プラウシェアズは2001年度のライト・ライブリフッド賞を受賞
 → 同団体の報道発表
 → アンジー・セルターの受賞スピーチ
 → トライデント・プラウシェアズの日本の支援サイト
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