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教育基本法問題--現体制の組織と資産を動員して反体制勢力に鉄槌を [憲法・教育基本法]

(国立大学関係者のメールリストへの投稿を,ほぼそのまま掲載します.)
             → 改訂版(7月29日)
右派の投稿ではありません.
教育基本法が風前の灯火です.秋の国会での成立を阻止するには,この夏の活動が極めて重要だと思います.その材料の一つを提案します.現行の教育基本法を守る立場は「現体制側」であり,改悪を図る勢力は反体制派,つまり「賊」です.そして「体制側」には体制側ゆえの有利さがあるはずです.それを発掘し活用しなければなりません.これが表題の意味です.

前置きが長くなりましたが,その,体制側としての「資産」についてです.おそらくほとんどの教育機関の内部規則は教育基本法に言及し,それを運営の基本にすることを規定しているはずです.例えば,佐賀大学の学則第二条は,次のようにこれを組織の目的の基礎に位置づけています.

第2条(目的)
本学は,教育基本法(昭和22年法律第25号)の精神に則り,国際的視野を有し,豊かな教養と深い専門知識を生かして社会で自立できる個人を育成するとともに,高度の学術的研究を行い,さらに,地域の知的拠点として,地域及び諸外国との文化,健康,社会,科学技術に関する連携交流を通して学術的,文化的貢献を果たすことにより,地域社会及び国際社会の発展に寄与すること を目的とする。(註)
http://www.saga-u.ac.jp/houmu/kisoku/gakusoku/gakusoku.htm

グーグルで「教育基本法」と「学則」の二つのキーワードの掛け算で検索すると14万1千件がヒットします.はじめの数画面を見ると大学や高専,中学や専門学校が出てきますが,ちょっと目を引いたところでは,LEC 東京リーガルマインド大学学則(http://www.lec.ac.jp/about/pdf/gakusoku.pdf)や創価女子短期大学学則(http://swc.s.soka.ac.jp/site/public/html/M3/3z_05_07.html),バルセロナ日本人学校規則(http://www.geocities.jp/cjbcn2005/youran/kisoku.htm)というのもありました.

自らの組織の「目的」に深く関わっているこの法律を国会が勝手に変えようとしている時に,その組織が沈黙するということは常識的には考えられません.この法律への言及が単なる「国の法律には自動的に従います」という言明にすぎないと解釈するのは無理があるし,またすべきでもありません.なぜなら,教育機関にとって,そのような態度はまさに教育基本法の精神に反するからです.すなわち,第十条は次のように規定しています.

第十条(教育行政)
教育は、不当な支配に服することなく、国民全体に対し直接に責任を負つて行われるべきものである。

この条文は法的には行政機関をしばるものでしょうが,しかし文章上は,教育機関やその従事者に対して,「不当な支配に服するな」と命じているのです.

そのような内部規定を持つ各機関の責任者は,これまでに現行の教育基本法に難点があると発言してきた者でないかぎり,政府による勝手な改正に異議を唱える責務があると思われます.大学の場合は学長がその責務を第一に担うべきであり,その連合である国立大学協会も然りです.また,私立大学は多様であり,「条件のある」大学の学長は積極的にその地位に見合った責任を果たすべきだと思います.さて,立命館はどうでしょうか?

国立大学の「法人化」では,教育基本法10条や憲法23条という有力な楯がありながら,これらを有効に活用することなく大学は易々と敗北してしまいました.この過ちを繰り返してはなりません.

(註)改正前の,92年時点での条文には「教育基本法に則り」とあったので,「精神」という言葉を入れたことで法律の内容によりコミットした表現になったと言えるかも知れません.
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関連文書
1) 国立大学の独法化について:「週刊金曜日」2002年4月19日号、45〜47ページ
2) 教育基本法 第十条の条文の成立過程

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