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核廃絶へ法律家が新しい動き [反核・平和]

8年前に国際司法裁判所(ICJ)が,核兵器は「一般的に」国際法に違反する*との勧告を出し,さらに核兵器国に核廃絶のための交渉の義務**を課したが,核兵器国はそれを気にする様子もなく,専らイランや北朝鮮などの非難に始終している.政府にはまかせておけないと,「ファスレーン365」など市民の手で核廃絶を実行する運動が起きているわけだが,ここにきて法律家が新しい動きを始めたようだ.10月15日付けの「非核の政府を求める会ニュース」に早稲田大学名誉教授の浦田賢治氏が「再び,裁判所への道を探る核廃絶運動」というタイトルでその活動を報告している.
 * 105章2のE項
 ** 同F項

国際反核法律家協会(IALANA)は,国連総会に,再びICJに勧告的意見を求めることを提案しようとしている.それは,上に述べた「核廃絶のための交渉の義務」を「点検」する内容である.以下,浦田氏の文章の「勧告的意見を求める論点」と題した節をまるごと引用する.なお,次の節で浦田氏はこれが9月24日のIALANA理事会で若干の修正の後「IALANAの成案となった」と書いているが,氏に直接問い合わせたところまだ作業中の文書とのことである.

勧告的意見を求める論点

 8月下旬、IALANA作業部会の草稿が一応できあがった。ジョン・ボローズを責任者とするクループが合意したものである。
 国連総会が、ICJに勧告的意見を求める論点は、次のように整理された。すなわち、96年7月8日の勧告的意見105パラクラフのF項・・「全員一致により、厳重かつ効果的な国際管理の下において、あらゆる点での核軍備撤廃に導く交渉を誠実に遂行し、かつ完結させる義務が存在する」という法的義務を考慮して、次の諸点について、見解を求める。
(1)この法的義務は、NPTの当事国であると否とにかかわりなく、すべての国家に適用されるか?
(2)国家がこの義務を誠夷に遵守しているかどうか、それを認定するのに適切な一般原則および判断基準とは何か?
(3)(a)この法的義務を遵守する誠実さは、合理的な期間内に完全核軍備撤廃に導く交渉を遂行し、かつ完結させることを要請しているか?
(b)この法的義務を遵守する誠実さは、1996年7月8日の勧告的意見以後経過した期間内に、完全核軍備撤廃交渉を遂行し、かつ完結させることを要請していただろうか?
(4)この義務の遵守に対する誠実さの欠如は、次の作為または不作為の1つまたは2つ以上によって提示されるだろうか?
(a) 厳重かつ効果的な国際管理の下において、あらゆる点での核軍備撤廃に導く交渉を開始することに失敗していること(ICJの勧告的意見における叙述)
(b) 核兵器抜きの安全保障の計画と準備における失敗(ブリックス勧告の30)
(c)長期間におよぷ核兵器保有の計画と準備
(d)査察、不可逆性、およひ透明性の諸原則あるいはその一部を核兵器の縮減および廃絶に適用することにおける失敗(13の諸措置、国連総会の諸決議、また参照、ブリックス勧告の15)
(e)安全保障政策における核兵器の役割の縮減または拡張における失敗(Eの諸措置、国違総会の諸決議、また参照、ブリックス勧告の15)
(f)現存核兵器システムの実戦配備状態の縮減における失敗(13の諸措置、国連総会の諸決議、また参照、ブリッタス勧告の17)
(g)新たな軍事的能力をもった、あるいは新たな任務をもった核兵器システムの展開(ブリックス勧告の23)
(h)現存核兵器システムの配置換え
(i) 包括的核実験禁止条約への署名または批准における失敗、あるいは核兵器実験の爆発または他のいかなる核爆発が実行されることを停止するモラトリアムの遵守における失敗(13の諸措置、国連総会の諸決議、ブリックス勧告の28)
(j) 核物質のカットオフ条約の交渉を開始し、これを完結させることでの失敗(13の諸措置、国連総会の諸決議、また参照、ブリックス勧告の26)
(考慮中)・・
(5)諸国家、とりわけ核兵器を保有する諸国は、この法的義務を誠実に遵守しているだろうか?


関連資料
ブリックス勧告は「大量破壊兵器委員会」のウェブサイトにあります.
http://www.wmdcommission.org/
http://www.wmdcommission.org/files/Weapons_of_Terror.pdf

国際司法裁判所の勧告的意見
http://www.gensuikin.org/data/icj.html
ウィーラマントリー判事の反対意見(上)
http://www10.plala.or.jp/antiatom/html/j/jpub/j-joho06.htm
ウィーラマントリー判事の反対意見(中)
http://www10.plala.or.jp/antiatom/html/j/jpub/j-joho07.htm
ウィーラマントリー判事の反対意見(下)
http://www10.plala.or.jp/antiatom/html/j/jpub/j-joho08.htm

(IALANAも日本の反核法律家協会もウェブの更新が遅く,どちらにもこの情報は出ていません.この情報は紙以外ではこのブログが最速かも・・・.)

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