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「徴用工」問題についての原則論を転載 [メディア・出版・アート]

1401577.gif7/18追記:末尾に内田論文の中の法的議論を引用。
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いわゆる「徴用工」問題についての原則論が2本,社民党の月刊誌「社会民主」の3月号に掲載されていました.同誌のサイトは全く更新されておおらず,ましてや転載もされていません.この問題についての専門家によるまともな文章をネット上に見つけることが困難なので,電話で同党の許可を得て,以下に転載します.

自民党は嫌韓煽りで参院選を乗り切ろうとしているとの話もあり(津原泰水=やすみ ツイート),この問題は,「慰安婦」問題と並んで,政治戦でも重要になっていると思います.
次の画像をクリックすると全文PDF(と精細画像)に行きます.

内田雅敏氏(弁護士)     外村大氏(東大教授)    タイトルページ
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以下,タイトルページの文字起こしです.
特集 「徴用工」問題が私たちに問うもの

(写真キャプション)
日韓・日朝間の懸案は村山、菅両首脳談話に基づいて協議し解決すべきだとする「日本市民知識人の声明」を発表する有識者6人(2月6日 衆議院会館)。

韓国国会の文喜相議長が「慰安婦」問題について、天皇が謝罪すれば解決するとの趣旨の発言をしたことに対し、安倍官邸の喜びようがひしひしと伝わってくる。これで「徴用工」問題も「3・1独立運動」も吹っ飛んだというわけだ。安倍首相は「甚だしく不適切な内容を含む」と答弁したが、なぜ「不適切」なのかは説明せす、「国民感情」をちらつかせるだけだ。確かに、昭和天皇個人と異なり、現明仁天皇と戦争責任との関わりは制度(天皇制)の問題を媒介して論じざるを得ないため、現天皇がこの30年間に構築してきた「平和主義者」を金看板とする現代象徴天皇制に対し、時にいらだちを穏さない復古主義派も、「平和主義天皇制」への異論を、これを支持する国民が容認しないことは問答無用の大前提だという形で、現代象徴天皇制をフルに利用するのだ。しかし、これは「不敬罪」、そして、帝国憲法3条「天皇八神聖二シテ侵スヘカラス」の復活ではないのか。

内田雅敏弁護士は今号掲載の論稿の中で、戦争被害の「和解」のためには、①加害者による加害の事実認定と謝罪 ②謝罪の証しとして和解金支給 ③同じ過ちを繰り返さないための歴史教育などーーの3つが不可欠だと指摘する。天皇制はなぜこの要件と、そもそも無縁でいられるのか。これこそ植民地主義の表れであり、その最大の主柱ではないのか。植民地主義の軛〈くびき)は、旧宗主国の国民の精神の自由をも束縛している。

内田雅敏論文、第4、第5パラグラフ
次に、これまた判決の指摘するところだが、国家の請求権と個人の請求権は別である。放棄されたのは国家の外交保護権であり、日韓請求権協定は個人の請求権には及ばない。この外交保護権の放棄論は、原爆訴訟【注2】以降の日本政府の見解であったはずだ。

91年8月27日、衆院予算委員会で柳井俊二外務省条約局長(当時)は、日韓請求権協定の「両国間の請求権の問題は完全かつ最終的に解決した」の解釈について「これは日韓両国が国家として持っております外交保護権を相互に放棄したということでございます。したがいまして、いわゆる個人の請求権そのものを国内法的な意味で消滅させたというものではございません。日韓両国間で政府としてこれを外交保護権行使として取り上げることができない。こういう意味でございます」と答弁している。【注2】で述べているように、この外交保護権の放棄論は、日本政府が自国民の連合国に対する賠償請求権を放棄したことに対する自国民からの賠償請求を免れるために言い出したものだ。

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