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まもなく公開の映画「空母いぶき」について [メディア・出版・アート]

かわぐちかいじのコミック「空母いぶき」*が映画として間もなく公開される.映画というものは買ってみないと分からない商品だが,原作コミックの最新刊・第12巻を読んでみて,自衛隊賛美,南西諸島の軍事要塞化を後押ししかねないものになると予想する.戦闘シーンはもっぱら,戦闘機による「綺麗な」空中戦ばかり.隊員らもあくまでも凛々しく描かれている.小西誠氏が指摘する「国営ブラック企業」ぶり,幹部養成機関の暴力文化などとは全くの別世界である.

この巻の最後の方で,囚われの身となった島の住人に隊員が救出予告を密かに知らせに来るシーンがあるが,「戦時に軍隊は住民を守らない」という常識からあまりにもかけ離れたエピソードであり噴飯ものである.小西氏によれば,「自衛隊制服組の資料では『島嶼防衛戦は軍民混在の戦争』になり、『避難は困難』と明記されている」とのことである(週刊朝日2018年11月9日号**)さらに,連載している「ビッグコミック」最新号でのこの映画の宣伝マンガでは,F35の露払いまでやっている.
12-187.gifbc190525p12h.jpg 自衛隊合憲化どころか,「専守防衛」概念の拡大,南西諸島の軍事要塞化の正当化のための,一大イデオロギー装置になると予測する.「戦争発言」で十字砲火を浴びている丸山議員の,「戦争で領土を取り戻す」という(関連記事),まさにそのことを描いた話ではないか.

* 『ビッグコミック』(小学館)にて,2014年24号から連載中.
** https://dot.asahi.com/wa/2018103000012.html?page=2

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